VR/AR Startups

よくわかるVR/ARスタートアップ

サービス名はわかりやすく

30min.は何て読むの?サンジュウミニッツ、サーティーミニッツなど色々と間違われました。

インターネットサービスのサービス名は、検索のしやすさやユーザー間での伝わりやすさを考えて、わかりやすく誤読されないものが良いと思います。

価格コムもCOREPRICEから価格コムに変更しましたし、食べログもtabelogから食べログに、サイタもCytaからサイタへ表記を変更しました。

ということで、次に立ち上げるサービスはわかりやすいサービス名にしようと思います。

証明されている事実

CGMはカテゴリーを絞ることで成立するという証明されている事実があります。

上手くいっているのはグルメ、レシピ、化粧品、旅行などなど。逆に上手くいっていない典型は、地域情報の口コミサイト。カテゴリーが絞られていないことで、コミュニティが活性化しないことが原因です。

上手くいっていないからこそ成り立たせてみたいと考えた僕は、難しいよというVCの方のアドバイスを無視して、30min.でそんな無謀なことにチャレンジしました。

結果どうなったかと言うと、地域情報の口コミサイトとしては花開かず、iPhone発売と同時期にグルメに絞ったアプリを提供することで脚光を浴び、ユーザー数を伸ばしました。

しかし、ここからの戦略がまずかった。iPhone発売から半年ほど経過して、競合のグルメアプリが登場し始めた際に、差別化を図るためにカテゴリーを増やして地域情報の口コミアプリへと変更してしまったのです。

その後、サービスの方向性が定まらず迷走を続けましたが、NAVERまとめがユーザー数を伸ばしている事実に注目し、まっぷるのようなおでかけ雑誌をWEB化するという戦略に切り替え、最終的にはいわゆるキュレーションサイトとして伸ばすことができました。

グルメ口コミサービスは食べログ、キュレーションサイトはNAVERまとめによって成立することが証明されている事実。証明されている事実をベースにチャレンジすることが、成功確率を上げるということが身に沁みた体験でした。

戦略はシンプルに

30min.で失敗したことの一つに戦略の複雑さがあります。サービスの初期段階で口コミサービスと店舗向けサービスを同居させてしまったのです。

口コミサービスと店舗向けサービスでは当然ながらユーザーが違い、またユーザー同士の利害が一致しないことも多いため、打ち手がどっちつかずになってしまいネットワーク効果を最大限に活かすことができません。

口コミサービスに絞ったRetty、店舗向けサービスに絞ったエキテンは伸びましたが、30min.は成長して利益も出せるようになったものの、単独での上場は見込めないサービスに留まりました。

次に手掛ける事業ではシンプルな戦略で、最大限にネットワーク効果を活かせるようにしたいと心に刻んでいます。

アイミツのサービス設計

リブセンスが提供するBtoBの一括見積もりサービス「アイミツ」のサービス設計についてご紹介します。

通常、SEOで集客を行うサービスは、掲載企業数が集まってサイトのコンテンツ量が増えるまで、なかなかSEOが効きにくいという問題があります。
そこで、成果報酬型のビジネスモデルにして掲載企業を獲得するハードルを下げたり、いわゆるSEO企業の場合には、自社で数千個のサイトを立ち上げてリンクを貼るなどの施策を行い、早い段階での検索上位を獲得していきます。

アイミツでは、これに代わる手段として、企業が提供しているサービスの情報を調査して、勝手にまとめて掲載しています。
しかし、勝手にまとめて掲載するやり方では、一括見積もりサービスを提供できないのでは?という疑問があると思います。

ここからは想像ですが、恐らく、勝手に掲載した企業に対して見積もりが発生した場合に、運営スタッフがその企業の問い合わせフォームなどに、「アイミツに見積もり依頼が入っています。返信される場合にはアイミツにご登録ください。」などとアナウンスしているように思われます。

このような運用を行うことで、ユーザーから実際に見積もりがあった会社に対して、お客さんから見積もり依頼が入っていますよという餌を武器に、効率的に営業を行うことができるのです。

これは、一括見積もりサービスだから見積もりに返信を送ってこない企業がいても不思議ではないという点をついた、非常に頭の良いやり方だと思います。

DOOR賃貸のサービス設計

リブセンスが運営する賃貸不動産サイト「door賃貸」のサービス設計についてご紹介します。

賃貸不動産サイトを運営する上で最も大事なことは「物件数を安定的に確保すること」です。賃貸不動産は満室になってしまうと情報の価値が無くなってしまうため、常に空室の情報を更新していく必要があります。

しかし、何の実績も無い会社が新たに賃貸不動産サイトを立ち上げても、そのサイトのためにわざわざ更新してもらうというのは難しいです。そこで、door賃貸では、不動産会社向けに大手不動産サイトへの物件情報の一括更新を支援しているASP会社と組み、ASP会社に営業代理店になってもらうことで、物件情報を確保しています。

リブセンスとしては、ASP会社に最初に営業すれば良いだけなので、非常に楽チンです。そんなに楽なら真似してしまえば良いかというとそう簡単にはいきません。リブセンスはジョブセンスSEOで実績があったからこそ、ASP会社と組むことが出来たのです。

なお、圧倒的な集客力を背景に、Yahoo!も同様の方法で物件情報を集めています。

リノコのサービス設計

個人的に最も注目している、リフォームサイト「リノコ」のサービス設計についてご紹介します。

リノコは「小さなお葬式」を3年間で売上30億円まで急成長させた大阪のITベンチャー、ユニクエストオンラインからスピンアウトした企業、セカイエが運営するリフォームの請負サービスです。

葬儀屋版のぐるなび「葬儀本.com」から、自分たち自身が葬儀屋の元請けを行う「小さなお葬式」にピボットすることで急成長を果たしたように、「リノコ」も「ホームプロ」など既存のリフォーム情報サイトとは違い、リフォームの元請けになることで大手リフォーム会社のリプレイスを狙っています。年間売上86億円の「ゆとりフォーム」あたりがターゲットになるかと思います。

不明瞭な価格体系、押し売り営業などが一部行われているリフォーム業界において、低価格とプル営業をセールスポイトにサービスを提供しています。

リフォーム業界は大手のリフォーム会社がショールームを提供し、施工は下請けの施工会社や職人さんが行うという形式で運営されています。つまり、ショールームの代替となる集客を実現できれば、インターネット上で完結することが可能です。

そこで、リノコでは、施工が完了した際の顧客の感想文を、地域ごとにまとめたページを用意して、地域×リフォーム部位のSEOを効かせることで、ショールームを代替しようとしていると思われます。

このサービスの一番のポイントは施工会社、職人さんのネットワーク構築にあります。葬儀屋の場合にはお店を構えていることから営業がしやすく、小さなお葬式に類似するサービスが多数存在していますが、施工会社や職人さんの情報はなかなか見つけづらく、また関係構築も容易ではないため、参入障壁が高くなっています。

リノコはインターネットを使って世の中の不満を解消するだけでなく、数年後に売上数十億円を(リフォームのナカヤマのようにプライベート商品を作れば数百億円も)狙える素晴らしいサービスだと思います。